2014年6月12日木曜日

台湾

流れる景色はモノクロームで

流れる人波は一体どこへ向かう

さんざめく思考と雑踏のなか

飛び交う違う言葉の会話や
においや湿気や空気や温度が

やるせない私の背中を押す何かと共に

鬱積した情と不安と居心地の悪さに

目の前のASIAがとんでもなく異国だった
遊園地で迷子になった気分だった

からだにまとわりつくあの独特の空気が嫌で
ひたすら歌った ひたすら歌ったんだ
私を癒す曲を ただひたすらに歌ったんだ


繋がりはあるのに
繋がりさえ不明確で

手をつなぐことも
キスもハグもセックスも

幾度となく繰り返した過去の恋人は

異国の地で別人になっていた

交わした会話にこころはなくて
隣にいるのに存在しなくて

みじめに思う私は

異国の地で初めてほんとうの孤独を味わった

ホームシックと、
別の道を歩んだこと、
虚しさと悔しさと切なさと、

翻弄する中

私はひとり

台湾の街のなか ひとり孤独を味わったんだ


2014.6.1

0 件のコメント:

コメントを投稿