2014年9月28日日曜日

NEW ITEMS


甘いノンアルコールカクテル

光る部屋に

つながりのない人たち

幾月ぶりに会う古い友人

夏に着れなかった

レモンイエローのカットソーは

奇しくも今日のラッキーカラー

お気に入りのアンクルストラップの

黒いパンプスは春に買った

あの時はこれを履いて

まだ君の隣に居ることを

当たり前に想像してた


新しいデニムスカートは
新しい香水は ピアスは

新しいクラッチバッグは

誰のため?

私が鏡に向かって

コーラルのリップを塗るのは

伸びた前髪をピンでとめるのは

誰のため?


私は私を保つため
私になるのに

大好きなレコードも
このレモンイエローも
クリアローズの香りも

ほんとは
ええ、わかってる



でも私は前を向くと決めたから

無くしたレコードみたいに

二度と戻らないものに

別れを告げる
別れを、告げるんだ

2014年9月14日日曜日

short down

会えて良かった  とか
かわいい  きれい  とか
そういう安っぽい言葉に騙されて

でもそういう安っぽい言葉に目をつぶる

みんな独りぼっち
みんな独りぼっち

私のテリトリー

私のPRIDE

私の動源力

どこいった
どこいった、だ。


さぁどう落ちていく?


2014年8月18日月曜日

馬鹿みたい

なんでこんな胸をしめつけんだろう
私はいまだ離せない想いを馬鹿みたいに
抱えてる、いや馬鹿だってわかってる

わかってるんだよ、でも

ずっと離れない
頭んなかから追い出せない

私を苦しめる
苦しめるだけの想いを、でも
いつも追ってる

そうだ 私はほんとうに馬鹿だ

手を伸ばせば
考え方を変えれば

きっとそれなりに幸せは掴めるだろう
でも もがいてもがいて 抜けたいのに
抜けきれない やるせない 情けない

未来なんていらない
私に少しだけ

与えてくれたらいいのに

馬鹿みたいに追ってる私を もう

2014年6月28日土曜日

ありがとうライアン

きみの目は茶色いね

きみとおなじ犬種の

私のむかしの最大の愛犬は

とっても黒くて丸い目をしてた

きみの毛はふさふさしてるね

白と黒の毛がはっきりしてて

鼻の高さも大きさも耳の垂れ具合も

性格も年齢もぜんぜんちがうけど

抱きしめたらあのことおんなじ匂いがして

懐かしくて懐かしくてなみだがでたよ

毎日ね、この匂いが庭の季節の匂いと混じって

春夏秋冬過ごしたんだよ

傍らにはいつもいてくれたんだよ

1日中あの庭の丸いテーブルに座って

流れる季節を眺めてたんだよ


犬なのに小さい弟みたいで
私のことばっかり追ってた

言葉はわからなくても
話しかけると必ず返してくれたよ

ちょうどこの6月の

夏前にやってきた成犬のきみは

賢くて頭が良くて飲み込みが早くて

でもみんなを好きで
みんなに好かれて
この家のみんなのアイドルで癒しだったよ

いちばん長くそばにいることが多かった私だから

きみの気持ちはね、たとえ動物と人だとしても
すぐにわかったんだよ きみはとても賢いけど

甘えん坊で寂しがりで、でも心配性で神経質で
マイペースであんまり他のことには興味がなかった

よく飼い犬は飼い主に似るというけど

きみは私よりもっと素直で実直だった

そして誰より私を理解してた

私が悲しいと、いつもあの黒い目が
心配そうな目をしていたよ

私が怒ると、ちゃんとごめんなさいと
バツの悪そうな顔をしていたよ

私が楽しいと、一緒に笑ってくれたよ
私が嬉しいと、一緒に喜んでくれたよ

覚えてる?あの雪の積もった2月

庭でふたりで雪遊びをした

雪合戦をしながら追いかけっこをして

雪だるまを作ったら頭だけ食べられててて

まる半日遊んでたら

私は風邪を引いてしまったし
きみは走りすぎて足をくじいた

もう高齢なのに遊ばせすぎたらあかん!って
怒られたよ ごめんね、でも楽しかったね

友達よりもきょうだいよりも家族よりも
ある線を越えて私ときみはつながってた

だから別れるときにはもう お互いわかってたんだよ

絶対そんなことしないのに
ゲージを飛び出して私を探しに出たり

日に日に弱ってくきみに私の匂いがついた服をあげた

最後に会ったときはもう見てられないくらい

足がおぼつかなくて 目もどちらを向いてもなくて
毛も抜けて 痩せて ところどころに傷があって
見るのがつらかったけど本当につらかったけど

私を見た瞬間 歩けなかったのに、よろよろ
しっぽ振りながら寄ってきてくれた

嬉しいって言ってた 会いたかったって言ってた

私は泣きながらきみを抱きしめてごめんね、
ごめんねを繰り返して、ずっと抱きしめて

変わらないきみの匂いが胸を締め付けて
悲しくてつらくて でもきみはずっと嬉しいって
言ってた 会いたかったって 会いたかったって



ごめんねライアン


きみが息を引き取ったって聞いた時

私は逃げるように東北へ向かったんだ

道中声をあげて泣いて泣いて泣いて泣いてでも

泣き足りなくて泣き足りなくて 泣き続けてずっと

でもやらなければならないことがあったから

引き返すことも 最後をみることもできなかった


ごめんねライアン


きみの写真はいまだ手帳とリビングにあるよ
きみが天国で幸せに過ごしてくれてることを願うよ

大好きだったよ
今でも大好きだよ

きみと過ごした思い出は宝物みたいにずっと

私の胸にしまってある

たまに思い出して切なくて泣くこともあるけど

きみは私の大切な大切な愛犬でともだちで家族だったよ


ありがとうライアン

きみは今そこで幸せかい?

2014.6.28

2014年6月26日木曜日

e n d r o l l

きみのいちばんになりたかったんだよ

きみのそばにずっといたかったんだよ

ほつれてまんまるになってかたまって

そんな糸はもうほどけない

にどとほどけない

ぜんぶおぼえてるよ

ぜんぶきざまれてるよ

ストイックすぎる性格
不機嫌になる瞬間
真っ直ぐ目を見るところ
クチの悪さに方言
「なんさ」の発音の仕方
荒っぽい運転
相手を睨むようなまなざし
食べ方とか歩き方とか

笑ったらほんとにきゅんってなるくらい
ふだんは怖いくらい素っ気ない怖い顔

好きだったスタバのカフェモカ
明治のブラックチョコレート
あたしのアテと言いつついつも
食べられてたじゃがりこロング
ふたりで分けたサーティワン
ミニストップのソフトクリーム

髪の感触
鎖骨の形
肩幅の広さ
大きい腕に
小さい手

熱い体温
キスの感覚
いつも苦しいくらい
抱きしめるウデのなか

君の重さを感じて
ストレートすぎる愛情と
あたしに吐き出す孤独
あたしに求める安心と


泣きながらあいしてるって言った
泣きながらあいしてるよって言った

目を閉じていつも感じてた

コトバに出さない「好き」


エンドロールには

はやすぎるんだよ

エンドロールには

はやすぎるから

だからどこにもいけない
だからなんにもないよ



あたし馬鹿だったよ
君も馬鹿だったよ

失ってからじゃおそすぎんだよ

遅すぎたんだよ ふたりともだよ



永い夜が明けるけど

また明日も長い夜がくるし


エンドロールには
したくないんだよ

2014.6.26

2014年6月25日水曜日

ニューワールド

しょーもない常識ぶっ壊してやりたい

こんなクッソおもんない世界、
ぜんっぶ変わり果てさしてやりたい

つか私らはそのために生まれてきたんやろ??

それがインディゴチルドレンやろ??

エルダーの作った基盤なんてもう既に必要ないんやろ?...

ルール、規定、基本概念、習慣、アホくさい当たり前

そーゆう世界終わったんやろ??
そーゆう世界変わったんやろ??

時代はもうこっちに突入してんのやろ!?

やったら早く果たさせてくれよ

いつまで縛り付けて苦しませんねん

私らは戦い続けてナンボ、だけやないねん
消耗し続けとるだけやないか 意味あるんか

役割あんねんからこんなんさっさと終わらせて

ニューワールドにしようや

戦ってばっかいられへんねん
早く解放されたいねん

何をだらだらさせとんねんこの時代は!

一生懸命やってる自分がアホくさい!

私らはそのためにここまできたんやろうが!
 
男尊女卑、社会的弱者に今だ終わらない差別、
わけのわからん人を守れん法律、動かん警察、
クチばっかの政治家、平等の概念なんてなんもない
 
この世界をいっぺんまっさらにして
 
新しい世界作ってかなあかんやろ?
 
 
腐りすぎてる
腐りすぎてる
 
しょうもなすぎる常識がはびこりすぎてる
 
ニューワールドはもっとアナーキー
 
縛りも規則も責任も役割なんてあらへんねん
 
個性が輝いてて 誰でもJOYできんねん
 
んでみんな個人やけど個人ちゃうねん
 
つながってんねん 愛あんねん みんな愛でつながってんねん
 
 
もうこんなオカタイ概念はこの世に全く必要ないわ
 
ぶっ壊したる
全部ぶっ壊したんねん
 
こんなひどい世界では生きる意味なんて
 
誰もが見いだせるはずないやないか!
 
 
2014.6.24

2014年6月19日木曜日

taigan to kodoku

あの対岸に星を何度も見に行った

隣で涙を流す君に少し驚いて

私もいっしょに涙を流した

あれが君という人物に初めて触れた瞬間だった


何かあるわけではないのに
あの対岸でいつも過ごした

ケンカしたり話し合ったり黙りこくって空を見上げたり
昼寝したりちょっとお酒飲んだり水に足をつけてみたり

知らない間に寝ちゃったり
そのままふたりで朝を迎えたり

手をつないで渡る岸に
拾った白い流木と

後ろから抱きしめられる温度に
他愛もない会話と沈黙と

横顔に
笑顔に
寝顔に

涙に

肌と肌に
お互いの体温に


四つの季節をあそこで過ごした

君はいつも体温が高くて
私はいつも体温が低くて

そのたび思ったんだ
「男の人の熱は、女の人を安心させるためにあって、
 女の人の冷たさは、男の人の頑張りを冷ますため」

君は本当に熱かった
たとえ冷静にいても
静寂に身を置いても
身体と心が離れても

抱き合う瞬間、その熱に私はいつもおかしくなりそうで
君の背中に爪痕をたくさん残した そしていつも涙した

切なくて、切なくて、切なくて

君が私にぶつける愛情が
孤独を伴って伝わってきて
身体はこんなに熱いのに
その差が哀しくて愛しくて

私は何度も言ったんだ

「離れやんで」
「そばにいて」
「放さんといて」
「私ここにおるから」
「私そばにおるから」

泣きながら繰り返し 繰り返し 繰り返し
泣かんといてって涙をふいてくれる指さえもが

愛を分かち合う時間なのに
君の背負う孤独を直に感じて

切なかった 私を抱いていても
君の孤独は癒されてなかった

だからいつも思い知らされた 

思い知らされたんだ

この人は孤独と共に生きて むしろ孤独が染み込んでて


私には解せないものなんだって


今もそれ その独特の孤独を背負う君に
私は何もできないけど せめて 安らかな

眠りを与えてください

いるのなら、神様

2014年6月14日土曜日

おとうさん おかあさん

おとうさん

おかあさん

わたしここにいんで

しあわせやで

生きてるし

あなたたちふたりの

たったひとりのむすめやで

------------

23で結婚した母は
出産することが難しくて

ふたり子供を流した

自営業で田舎のうちは

とにかく跡継ぎが欲しくて

妊娠のたびに安静にするために
早くから入院していたと言っていた

そうしてできた待望の赤ちゃん

私には出産の経験はないから
どんなんだろう、自分の子供が産まれるって

わからないから聞いたんだ

お母さん、私がハタチのときの誕生日メールで
その時のこと書いてあったの、今でも覚えてる

『お母さんは早産ばっかりで、産んであげられなかった子が
ふたりもいて、でも産まれてきてくれた初めての子が直美、
あんたやったよ、ものすごく可愛くて可愛くて、将来ぜったい
嫁にはやらん、お母さんのそばにいさせるって思ったぐらい。

あんたは手のかからへん、でもよう泣く子で、本当にお父さんも
お母さんも困らせた。仕事がな、ちょうど繁盛してて、あんまり
誰も構ってやれへんで、寂しかったんやろね。保育所が嫌いで、

運動もできひんし、逆上がりもちょうちょ結びも何もできひんて、
給食も食べるんおそて、集団行動ができへんて、よく保育所の
先生に相談されたわ。辛かったし悲しかったけど直美、

いちばん辛かったんは直美やったんやろね。だから一人遊び
がとても得意になってしもたし、友達も作らなんだ。心配やった。

この子どうなるんやろって。お母さん。でも、今二十歳になって、
普通の娘になって、少々わがままやし、頑固で融通も利かへん
けどお母さんはうれしい。あんたを産んで本当に良かったと思う。

何度も話したけど”直美”の由来は、素直で、心の美しい子に
なって欲しいって。そうなれたかどうかはわからへんけどな、
これからは周りを大切に、自分も大切に、何より幸せに育ってな。』


ティッシュひと箱あけたの覚えてる

------------

その3年後、産まれた赤ちゃんは男の子で

待望の跡継ぎでそれはまぁ うちは
お祭り騒ぎみたいだったけれど

私は弟が可愛かったけど憎かった

何であの子ばっかり構ってもらえて
何であの子ばっかり名前呼んでもらえて
何でお母さんはあの子ばっかり付きっきり

でも弟は、私のことが大好きで

「おねえちゃんすきすきー」
私の後ばっかりついてた、不思議なくらいに

本当に仲良い、どこにでもいるふたりの姉弟だった

そしてどこにでもいる家族だった サザエさんに出てくるような
食卓と、厳しいおじいちゃん、優しいおばあちゃん、仲良い父母、

愛犬、父の仕事着、母のエプロン、19時にはNHKのニュース、
近所の幼なじみ、学校帰りに拾う捨て猫、みんなの秘密基地、

夏休みはカブトムシを取りに朝5時におじいちゃんと山へ行く、
家族旅行、私と弟の毎年必ずする誕生日パーティ、お墓参り、

そして私たちの成長
家族の暗黙のルール
商売人の家で育つこと

思春期と反抗期

覚えちゃいけない未成年のお酒と煙草
溜まり場になる友達の家、初めての恋

親離れ
子離れ

家族という名の、自然と起こりうる出来事すべてが

本当に、当たり前かのごとく流れていった

------------

22の時、弟が死んだ

あの時から家族の”何か”が変わった

家の感覚とか、役割とか、雰囲気とか、流れる時間とか、

それぞれの悲しみをどう癒すかとか、

それぞれ励ましあって生活するとか、

それぞれぶつけ合って最後には泣きあうとか、


食卓にひとつ空いたイスを誰も直視できなかった

そうして私が勝手に受け継いだ役はとても重くて
葛藤して受け入れてまた葛藤して受け入れて



そのまま時間だけが流れて
そのまま事だけが運ばれて

31になった今

私はとても自分を健全とは言えないけど
私はとても自分を普通とは言えないけど

------------

おとうさん。

おかあさん。

わたしいっつもここにいんねんで。

しあわせやで。

わたし生きてるで。

あなたたちふたりの

たったひとりのむすめとして生まれてきたんで。

愛情いっぱいもらったと思ってんで。

いまでももらってんで。

なんにもかえされへんけど なんにもできることあらへんけど

わたしがいることで ちょっとでもすくわれるなら

おとうさん おかあさん。

わたしを生んでくれて 育ててくれてありがとう。

ありがとう。

死ぬまでずっと、ずっと、ずっと。

人生全うするまでずっと、ずっと、ずっと。

あなたたちふたりは

わたしひとりだけの おとうさん、おかあさん。


2013.6.12

2014年6月13日金曜日

謝々 " シェイシェイ "

黄色いタクシーが 荒っぽい運転で
ねずみ色の道の上 何台も行き交う
雨で湿った道路の水溜り 水を飛ばして
誰かを乗せたり 乗せなかったり

どんより曇った空と
まったく違う空気の中

見慣れた7の看板のコンビニに向かう
違う言語で書かれたポカリとウィダーイン

どこにいても孤独がつきまとうから
どこにいても私は歌った 自分を癒す為に

***

鮮やかな色彩の街に出るため
あの黄色いタクシーに乗った

運転はやっぱり荒くて その上何車線 
みな自分の為にアクセルを踏んでた

帰りたいと思った
帰って安全に身を置きたいと思った

降り際 元を払うとき初めて言った、「謝々(シェイシェイ)」

その瞬間 故郷のアーティストが歌ったタイトルを思い出して
その瞬間 初めてあったかさがこころに広がったんだ "謝々"

両手を合わせて私も言う「謝々」
日本人としての もとはアジアの信仰心からの

でも大切なそのしぐさとこころと言語は違えど
感謝のことばは 荒んだ私を和らげ涙ぐませた

***

どぎつい色の街 目が合えば声張り上げる露店
線香の香りだらけの そこに群がる信仰の人たち
日本にはないマゼンタの花 拝み続けられる神様

安っぽいデザインのいかにもアジアの服
味がきつくて全く合わない食事と 
唯一美味しかった甘いもの
放し飼いされてた黒い犬たち

当たり前だけど

違う文化と違う習慣

違う生活と違う食事

違うタブーと違うルール

紛れて歩く私はほんとうに異国人
だけど謝々、あのことばと意味だけは

全人類をあったかいこころにさせるんだ、きっと

 
***

帰りにまた黄色いタクシーに乗った
流れてきたのはエアロスミスの I Don't Want To Miss A Thing

運転手といっしょに歌った 

ことばはわからなかったけど

「君もこの曲が好き?」
「はい、日本でも流行ってました」
「良い曲だね」
「そうですね」


***

黄色いタクシーはまた荒っぽい運転で去った
ホテルのスタッフがおかえりと言ってくれた

「謝々」
ことばにするともう気持ちは落ち着いていた
ありがとうはほんとうに 何よりもあたたかい

***

黄色いタクシーがくれた謝々
それからもらったあったかい心

そして謝々がくれた2曲の意味を考えた

"I Don't Want To Miss A Thing"
" なにひとつ 見逃したくない"

私はホテルでひとり 考えたんだ
ただひとり 考えたんだ

謝々を通して


2014.6.1

______________________________________

スピッツ/謝々

終わることなど無いのだと 強く思い込んでれば
誰かのせいにしなくても どうにかやっていけます

やり直しても良いのです 今度は一人ぼっちでも
記号化されたこの部屋から ついに旅立っていくんです

いつでも優しい君に 謝々!!
大人も子供も無く
涙でごまかしたり 意味もなく抱き合う僕ら
今ここにいる

生まれるためにあるのです じかに触れるような
新しいひとつひとつへと 何もかも悲しい程に

あくまで優しい君に 謝々!!
赤い土にも芽吹いた
大空に溶けそうになり ほら全て切り離される
鳥よりも自由にかなりありのまま
君を見ている

生まれるためにあるのです じかに触れるような
新しいひとつひとつへと 何もかも悲しい程に

あくまで優しい君に 謝々!!
赤い土にも芽吹いた
大空に溶けそうになり ほら 全て切り離される
くす玉が割れて笑い声の中
君を見ている

2014年6月12日木曜日

台湾

流れる景色はモノクロームで

流れる人波は一体どこへ向かう

さんざめく思考と雑踏のなか

飛び交う違う言葉の会話や
においや湿気や空気や温度が

やるせない私の背中を押す何かと共に

鬱積した情と不安と居心地の悪さに

目の前のASIAがとんでもなく異国だった
遊園地で迷子になった気分だった

からだにまとわりつくあの独特の空気が嫌で
ひたすら歌った ひたすら歌ったんだ
私を癒す曲を ただひたすらに歌ったんだ


繋がりはあるのに
繋がりさえ不明確で

手をつなぐことも
キスもハグもセックスも

幾度となく繰り返した過去の恋人は

異国の地で別人になっていた

交わした会話にこころはなくて
隣にいるのに存在しなくて

みじめに思う私は

異国の地で初めてほんとうの孤独を味わった

ホームシックと、
別の道を歩んだこと、
虚しさと悔しさと切なさと、

翻弄する中

私はひとり

台湾の街のなか ひとり孤独を味わったんだ


2014.6.1